INDEX
メンタルタフネス
1.「心・技・体」とやる気
2.やる気(1)(2)
3.やる気(3)(4)(5)
4.集中力
5.イメージトレーニング
前半
6.イメージトレーニング
後半
7.性格とプレースタイル
8.まとめ

メンタルタフネス〜ゴルファーの深層心理〜

3.やる気(3)(4)(5)

練習場ではそこそこ打てるのに、実際ラウンドするとうまくいかない・・・ここ一番となると必ず力んでミスショットになる・・・などといった悩みを持つ方は多いでしょう。 ゴルフはメンタルなスポーツと言われます。スコアアップにはかかせないメンタルタフネスとはなにかを学んでいきましょう。

やる気

(3)フィードバックする

運動の結果を学習者に知らせることをフィードバックと言います。私はティーチングプロとして日々レッスン活動を行っていますが、時にはビデオを使ってボールを打っている様子を撮影します。いったいどんなスイングをしているのか実際にご自分で見てもらうのです。加えてショットの後すぐに、今のスイングは身体が突っ込んだためにひっかかって左へ飛んだなどといったアドバイスを行っています。

フィードバックには@エラー情報の伝達機能、A次の反応への動機づけ機能、B正しい反応の強化機能というものがあり、結果が知らされることで技術の向上と練習意欲が湧くようになります。

できれば信頼のおけるティーチングプロのレッスンを受けられることをおすすめしますが、一人で練習するときでもこのフィードバックを活用していきましょう。ミスショットがでた時、どうしてそのようなショットになったのかを考えるようにします。今のはタイミング的に早すぎた、ヘッドアップが早かったなどといった具合です。そうすると自分のウィークポイントが見えてきますね。そうしたらそこを中心に修正していこうという気持ちになります。やる気がでてきます。ただ漫然と打っているだけ、結果を結果として受け止めるだけではフィードバックにはなりません。

逆にナイスショットが出たときにも応用できます。今のショットはどこがよかったのか、いつも力みがちだが今のショットは力がうまく抜けて、クラブの重みを感じてスイングできたなどといった具合です。そうするとその良かったところを今後のスイングに生かしていくことができ、スイングが改善していけばますます練習にも熱が入りますね。これもやる気がでてきます。

ただ、一人での練習時に正しいフィードバックを行うためには、ゴルフスイングの基本・メカニズムをよく理解しておくことが大事です。ある程度のゴルフのキャリアや実力のある人には、ボールの行方によってなぜそのようなショットになったのかを判断していくことはある程度できると思いますが、初心者の人や長いことやっててもなかなか上達しないという人は、ティーチングプロのレッスンを受けることが上達への早道です。百聞は一見にしかずというように、スイングを見ればどこが悪いのか、どこをどうしたらよいのかわかります。ビデオで自分のスイングを見る、誰かに見てもらうということでフィードバックの効果は高まるでしょう。

(4)指し手的感覚を持つ

アメリカの心理学者によれば、行動の主体が自己にあるのか他者にあるのかという認知によって、やる気の強さが大いに異なるといいます。この認知には2種類あって、一つは自分が行動の主人公であり、自分の運命や行動を支配しているのは自分自身であるといった認知のことで、これを「指し手的感覚」といいます。もう一つは逆で、自分の運命は他者に支配され決められていて、自分の行動はあやつり人形にすぎないと感じていることで、「コマ的感覚」と呼ばれています。そして、子供たちの指し手的感覚を強める訓練プログラムを4年間にわたって実施した結果、指し手的感覚が強いとやる気が高くなり、コマ的感覚が高いとやる気は高くならないことを発見したそうです。

前述のフィードバックでもお話しましたが、効果的な練習方法や科学的なトレーニングには、指導者の助言が必要ですが、その人自身に自分が練習の主人公であるという意識がないと、中身の薄い練習になってしまいます。言われたとおりにするだけといった主体性のない依存的な認知や感覚からはやる気は芽生えないわけで、あくまでも自分の練習なのだという意識を持つように心がけましょう。

(5)うまくいかないのは努力不足

心理学の研究によると、勝ち負けやミスの原因をどのように考えるかによって、その後のやる気の強さが異なってくると言われています。コンペで優勝したりナイスショットが出たときは運が良かったからではなく、自分の能力や努力によってもたらされたと考えるようにします。結果として、自分の能力に対して自信や優越感が生まれます。だから次も頑張ればうまくいくだろうと考え、もっとやってみたいというやる気が高くなります。一方コンペで良い成績が残せなかったりミスをした場合でも、その原因は自分の努力が足りなかったからミスをしたのであって、これからはもっと練習をしよう、一生懸命頑張れば次の機会にはうまくやれるかもしれないと考え、やる気が湧いてくるわけです。決して「自分には才能がないのだ」とか「実力が足りないからだ」などと考えないようにしましょう。

2002年11月17日