あなたなら、どうする?〜キャディさん、どこから打つの?〜
34.水きりショット
冷たい雨の降る中、Aさんは月例競技に参加していました。
8番のショートホールでのことです。 140ヤード程の打ち下ろしになるのですが見通しはよい状態です。ただグリーン左にガードバンカーが一つありました。ピンは左に切ってありました
よーくみるとガードバンカーには降り続く雨で水がたまって、まるで池のようになっています。Aさんは、あのバンカーには入れたくないので、グリーンセンターを狙ってワンオンを狙う作戦を立てました。
ところがAさんの打った球はひっかかり左のバンカー方向へ・・・。
「しまったー」と叫んだAさんでしたが、ボチャッ・・・。水しぶきが上がり、Aさんの球は水溜り状態のバンカーへ入ってしまいました。
スタンスはセンターを向いていたのですが、ピンを意識してしまったのか肩の方向がピンを向いていたためにスイングがアウトサイドインになってしまったようです。
作戦としてはよかったのに・・・と悔しがりながらAさんはサンドウエッジを片手にバンカーへと向かいました。
ところが、どこを探しても球は見当たりません。
「キャディさん、どうしたらいいの?」
カジュアルウォーターや修理地、または穴掘り動物や爬虫類・鳥類が作ったコース上の穴や盛り土・通り道のことを「異常なグラウンド状態」といいます。
規則25−1 異常なグラウンド状態
c.球を紛失した場合
異常なグラウンド状態の方に向かっていった球が見つからない場合、その異常なグラウンド状態の所で紛失したかどうかの判定は事実問題である。異常なグラウンド状態の所で球が紛失したものとして処置するためには、合理的な立証が必要である。合理的な立証がないときは、その球は紛失球として処置しなければならず、その際は規則27が適用となる。
球が異常なグラウンド状態の所で紛失した場合、その異常なグラウンド状態の所に球が最後に入った地点を決めなければならない。その際、規則25−1cの適用に限って、球がその異常なグラウンド状態の所に最後に入った地点にその球はあったものとみなす。
(ii)バンカー内
バンカー内で球が異常なグラウンド状態の所に入って紛失したときは、プレーヤーは別の球に罰なしに取り替え、規則25−1b(ii)の救済を受けることができる。
Aさんの場合、同伴競技者、キャディもバンカーに入ったことを確認している(水しぶきが上がったのを見ている)ので、合理的な立証があることになります。
従って、以下の救済を受けることができます
規則25−1b(ii)バンカー内
球がバンカー内にあるときは、その球を拾い上げて次のどちらかの処置をとらなければならない。
(a)罰なしに、救済のニヤレストポイントをバンカー内に決めなければならないという点と、球もそのバンカー内にドロップしなければならないという点を除き、他はすべて前記(i)に準じてドロップ。完全な救済が得られないようであれば、そのバンカー内でその状態から最大限の救済を受けられるコース上の場所で、ホールに近づかずに、しかも球のあった箇所にできるだけ近い所に、ドロップ。
(b)1罰打を加えて、ホールと、球のあった箇所とを結んだ線上で、そのバンカーの後方にドロップ。この場合には、バンカーの後方であればいくら離れても距離に制限はない。
(一部省略)
Aさんはバンカーを見つめながらじーっと考えました。バンカーは池のようになっていて脱出するのに2打、3打とかかってしまいそうです。バンカーの後方はラフになっていて幸いなことに水溜りにもなっていないので、1罰打を払って(b)の救済を受けることにしました。
バンカー越えの約30ヤードのショットです。ピンを狙ってしまうと、またまたバンカーへ入ってしまう可能性もあるので、大きめにグリーンセンターを狙って・・・。
ナイスショット!ポーンを上がった球はピンを約3メートルオーバーして止まりました。確実にグリーンにのせることができて一安心。
1パットで沈めることはできませんでしたが、2パットでダブルボギー。危険な水きりショットをするより安全確実な方法を選んだAさん、冷静にプレーができましたね。
2002年1月20日
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